黒革...でない手帖


来年の手帖はこれとこれにしました。



本屋さんで買った2つ。
ちくま文庫の<文庫手帳>と新潮文庫の<マイブック>。



軽さとシンプルさが決め手。(カバーはオリジナルのを紙バージョンと布バージョンで作ろうと思ってる。文庫本サイズだから他のブックカバーとしても使えるしね。)
内容もそうなるといいな。



いろんなことやいろんな人に出会いたくない、ということでなく、それはそれはたくさんのそれらに出会いたいけれど、<気持ちの持ちよう>としてね、シンプルでいたい。



前に『クウネル』の中でのインタビューで大好きな作家、庄野潤三さんが言ってたこと。
「この日記には嫌なことは書かない。うれしいことだけを取り上げる。.....」
「人間が生きていく以上不愉快なことにも出会うわけですけど、それを大きく取り上げない。それを無視したいという気持ちがあるわけですね。...............
....ありがとうと言えるような事柄が、毎日起こることだけを期待してるわけですね。」



怒りんぼな私にはそうそうできることじゃないし、きっと庄野さんと対極にいる(佐藤)愛子せんせ のように爆発することもあると思う。(庄野さん作品で癒されるのと同じくらい愛子せんせの作品には元気をもらっている私。)
でも、こういうこころがけを忘れないようにしたい。
つらい世の中だからこそ現実を見つつ嬉しいことありがたいことをすくい取る。
そのうわばみはささやかでもかけがえのない明日への力、宝物になると思うから。



なるべく(気持ちの)糸は絡ませないようにしたい。



さて、今読んでる庄野さんの『ピアノの音』にもなんのことない日々の中での「よかった」「うれしい」「ありがたい」がたくさん。
今日もお風呂の中で読んで、ほんのりいい気分。
こちらも「うれしい」「ありがたい」。