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先週の土曜の修行が嘘みたいな暖かさ。
アトリエへと自転車を走らせながら感じるその風は、とろんとして頬をなでるようなものでした。
ところで自転車に乗っているといろんな感覚が敏感になります。
まず目、そして耳。
道の大小限らず、危険はそこに思いがけなく存在するので注意します。
ちっちゃな路地の四つ角でもゆっくり止まり気味になりながら耳をそばだてていく。
気配を感じる、というかんじかな。
危険対策以外にも目と耳、それから鼻はあちこちに反応して楽しい。
富士山の様子(見える見えないのと雪の様子、雲のかかり具合)、看板の色合いやロゴ、お年よりのファッション(意外と若者に近いのだ。帽子、巻物、肩掛けバッグ、重ね着、など。)、鳥のさえずり、アウトドア派な猫さまがた、家々の庭や軒先の植物(今は椿と梅がいちいち止まってスケッチしたくなるくらいたくさんの種類がある。)....。
目がキャッチしたものでとりわけ私を強くひきつけるのは木々のシルエット。
葉っぱがひとつもついていない裸んぼうの木。土台、骨格のみ。
だからなおさらそのものがわかる。
自転車から見上げると、青空、曇り空をバックに描かれた絵のように見える。
それが実に個性的でいまさらながらに驚く。
私は私よ、って言ってるみたい。
あと、道におひさまが映しだしたそれも素敵だなー、とか思いながら走ったりもしてる。
(こんなふうに木のシルエットを見ているとこの本を思いだします。)
- 作者: ブルーノ・ムナーリ,須賀敦子
- 出版社/メーカー: 至光社
- 発売日: 1982/04/01
- メディア: 単行本
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とにかく自転車に乗るとあれこれ忙しい私なのでした。